Nintendo Switch2が発売になりましたね。
抽選が相当な争奪戦だったようですが、周りにもゲットできた幸運な人がちらほら。
私はというとローンチタイトルがマリオカートだったこともあり、現段階では応募見送りました。
これがスプラトゥーン4が含まれていたら血眼になって応募、入手しようとしたでしょうw
なにしろゲーム機は、ソフトがあっても本体がなければ遊べません。
世の中の遊び事、芸事、趣味はたくさんありますが、道具がなければ全く取り組むことすらできないものがほとんどです。
ピアノを習うのに鍵盤が家にない、
自転車に乗りたいけど自転車がない、
プログラミングやAIの活用を始めてみたいけどスマホもPCもない、
というのでは出発点にも立っていないも同然です。
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じゃあ、ドラムはどうなのでしょうか?
ドラムを教えていて最初によく聞かれるのが、
「ドラムを買って家で練習しないとだめですか?」
ということ。
結論から言うと、「もちろん家にドラムセットの練習環境があればそれはもちろん良いことだけど、最初はスティック2本からでも始められるよ!」
ということになります。
以下、理由を述べていきます!
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1.私がドラムを始めたとき
2.家でできることはこのくらい
3.他にもある練習方法
4.スティック2本で始めるときに気を付けること
1.私がドラムを始めたとき
中学2年で私が独学でドラムを始めたときのことです。
選択授業か何かの自由課題でドラムを叩くことを選び、半年間、隔週に1時間だけ音楽室のドラムを一人で叩いてよいことになりました。
この時、私が家で用意できた練習方法はスティック2本のみ。
毎日家で音源や譜面に取り組みながらスティックを振り、足を踏み練習をしたわけですが、
この時大事なことは「2週間に1回は腰を据えて生のドラムに座る時間を確保していた」ことです。
いくらドラムが好きでやりたくても、いつまでたってもドラムを触れず座れず、音を出しも聞けもしなかったら、よほどの天才でない限りやり続けられないでしょう。
定期的にドラムに実際に触れる時間を作っていれば、その間の自主練習・自宅練習で常にドラムを触れないとしても、練習パッドを使ったり、スティック2本だけでも振っているだけでも点と点が繋がり、上達していくものです。
ちなみに自分はこの時上記の「独学、2週間に1回生ドラム、あとは家でスティック2本で練習」というやり方で、半年後にミスターチルドレンの「Everybody Goes」という曲を完成させ発表したのでした🥁
(今思うと1曲目にしては案外難しい曲にチャレンジしていたように思う)
2.家でできることはこのくらい
次に家にどれだけの環境があれば上達が効率よくなるのか考えてみましょう。
自宅に完全防音の自由に使えるスタジオがあり、生ドラムをそこに設置して、近隣にも家族にも気にせず24時間いつでもドラムを叩ける環境だったらマジで最高でしょう。
マジで最高だな。
自分で書いててなんだか腹が立ってくるくらい最高の環境ですw
とはいえここまでの環境を整えられている人は、日本ではプロも含めてごくごく少数でしょう。
家族が寝ている時間はさすがに叩けない、
近所に迷惑にならないよう夕方までがせいぜい、
電子ドラムだけど振動が心配で土日の日中に限る、
仕事が終わったお父さんが帰ってくる時間まで、…
など、音や振動が大きい楽器特有の周りへの配慮が求められることがほとんどです。
そもそも、学生さんにせよ、社会人にせよ、起きている時間のすべてをドラムに使える人っているでしょうか?
皆さん毎日忙しいですよね。
宿題、勉強、習い事、仕事、家事、食事、風呂、子育て…
それらの合間を縫ってドラムに時間を使うわけです。
その短い時間の効率を上げてくれる生ドラムや電子ドラム等の環境を否定はしませんが、ちょっと時間が遅くなっちゃったから今日は練習できない、となるくらいなら、夜中だろうが10分だけだろうがスティック2本を振るほうが良いともいえるのです。

3.他にもある練習方法
とかく、音や振動が大きいドラムという楽器を、短い時間の中で効率よく練習したいのであれば、何も自宅にこだわることはないとも言えます。
むしろ自宅でやろうとするから悩ましいw
音楽スタジオや、学生さんなら部室や音楽室などのドラムに触れる時間を活用していくことで、家の環境がスティックやパッドだけだとしても、総合的なドラムの経験値が立体的に上がっていきます。
ドラムの演奏スキルだけならともかく、セッティングの勘やチューニングの知識などはマイセッティングがいつでも保存されているマイドラムや自宅電子ドラムに座っているだけでは案外つきにくいもの。
他人が使った後のドラムを、素早く自分が叩きやすいセッティングや音色に直していく経験もまた一朝一夕には身につかないので、どんどんいろんな場所のドラムに触れてみることも大切です。
「自分の環境では家でスティック2本しかないから…」
と悲観するのではなく、その分自宅環境ばっちりの人とは別の経験が積めているのかも?
と感じて前向きに練習してみてほしいですね!
4.スティック2本で始めるときに気を付けること
家の練習はスティック2本から始められると書いてきましたが、注意しておくとよいポイントがあります!
それは、
「スティックは空中で寸止め素振りせず、何でもよいからものに当てて練習すること」
です。
空中でスティックだけ振っても、もちろん何もしないよりはよいのですが、ちょっとだけ悪影響があるのです。
空中でスティックをぶんぶん振るということは、せっかく振り下ろしてスピードを乗せたスティックを、また自分で減速させて止めているわけですが、この動作は実際の打楽器の演奏時にはないあまり動作になります。
楽器がある場合、振り下ろしたスティックやマレットは楽器に当たることで初めて止まったり跳ね返ったりするわけで、もし楽器がなければスティックがそのまま手から離れて床に「スパーン!」と当たるのが自然な現象といえます。
なのであんまり寸止めしまくっていると、いざ楽器に向かってストロークしても楽器にしっかり当たって音を鳴らす前に自分の手の中でスティックを寸止め・減速させてしまっていて、なんだかヌルいタッチ・音色になってしまっている人を見かけます。
家で熱心に寸止め素振り練習をされる方に多いのですが、古雑誌でもクッションでも何でもいいので、ものに当ててストロークを終えるようにアドバイスさせていただくことが多いです。
音量も抑えられるし、高さ角度を調整できる打楽器用練習パッドがやはり至高!
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そんなわけで、よく聞かれる「ドラムの家での練習環境・スティック2本でドラムはうまくなるのか?」について考えていることを書いてみました。
とかく敷居が高いと思われがちなドラムですが、今まで自宅環境ばっちりの方から、隔週レッスン時以外はドラムもスティックも触らない方までたくさん見てきたうえで断言します。
ドラムはスティック2本から始めても上達します!
またそのうち、よく質問されるドラムにまつわる疑問にお答えしていきたいと思います🥁